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2007年03月17日

高松クリエイティブ会議?

先生と30代たち

コピーライター事務所コネリの人見君と北村君と打合せ中に、グラフィックデザイナーの藤本誠さんが来られ、しばしティータイム(シュークリーム、麩まんじゅう、ぶどう餅です)。
藤本さんは個展、讃岐の方言グラフィックス展が終わったばかりですが、展覧会は6日間で1,500人余りの来場があり、大盛況だったようです。
藤本さんは東京芸大出身で、グラフィックデザイナーの松永真さんと共に学び、今でも親しくされているそうです。
D.N.Aのスタッフ、コネリのふたりは30代前半で、バブルがはじけた就職難世代で、広告のいい時代を知らずに業界にいる。藤本さんの若かりし学生時代の話、クラボウ時代の華やかだった広告の話に、一同唖然としています。
そして、フリーとなった今、デザインの仕事が楽しくて仕方がないと言う。24時間、デザインのことに時間が使えてうれしいと言う。まだまだ勉強中という。僕より一回りも上の方が、まだデザインに対してこんなに夢中になっている。

今日たまたま居合わせたコネリのふたり、D.N.Aのスタッフたちは、どんな気持ちで藤本さんの話を受け止めたのだろうか、と思う。今日のような話をする人は数少ないし、先人達の話を聞くチャンスもめったにない。

広告は時代の鏡のようなもの。きびしい広告業界は一部を除いて、今の世の中そのものだ。
みんなが平等にいい仕事が出来る時代はとっくに終わっている。時代が、世の中が、必要とする広告、デザインをいかに創れるかだ。

こころにゆとりが持てるか、というと現実論は困難極まりないけれど、これから広告の世界で成り立っていくには、自分自身を磨く以外に道はない。夢がないのに、夢なんて描けないといったデザイナーさんがいますが、お金のある無しではなく、生き方の問題に行き着いてしまいます。

今日のような話を定期的にいろんな人を交えてやりたいね、と一同意見が一致。美味しいスウィーツでも囲んで、月に1回はこんな場を開こうと思います。デザインの現場で働いている人達が、同じテーブルにつく。高松クリエイティブ会議なんて、いいかもしれません。


今日の北浜
今日の北浜は、うす曇りのち晴れ。
働きづめのD.N.Aの事務所に、ホットな空気が流れた一日でした。
藤本さん、これからも僕たちに火をつけてくださいね。

2007年03月12日

デザインマネージメント

戦略的デザイン活用セミナー
今日は経済産業省で行なわれた、「戦略的デザイン活用セミナー2007in高松」へ行ってきました。
講師は昨日umieで行なわれた、猪熊先生のスケッチブックでビデオ上映をしてくれたデザインディレクターの平野湟太郎さん。
「経営戦略としての企業デザイン〜八幡ねじのデザインマネジメント〜」と題して、平野さんが八幡ねじに10年間関わってきた経緯、変化とブランドについて貴重な話をいただきました。
戦略的デザイン活用セミナー
デザインと無関係だった中小企業が、一躍世界的企業になれる、デザインが関わることによって、企業、商品が元気になれるなど、デザイナーと社長さんとの息の長い信頼関係が成功へと導いてくれる。
D.N.Aも規模は小さなデザイン会社だけど、地方においての役割を再確認しました。
戦略的デザイン活用セミナー
「デザインは装飾ではない。企業にとって戦略である。」という言葉が印象的でした。

今日の北浜は、晴れ。春休みに入り、umieもにぎやかになってきました。

2007年03月10日

繋がる

海鳥くん
遊休施設から新たな物語が生まれる −−− と題して、コンバージョンを活用した地域創生シンポジウム が、3月20日(火)に高松で開催されます。
高松でのコンバージョンモデルとして、小豆島の酒蔵、森國酒蔵さんが今計画している、カフェ、ギャラリーづくりが選ばれて、僕たちのプランを説明する機会に恵まれました。今日は、経済産業局の長谷部さん、富士通総研の近藤さん、進行役をしてくれる小西さんが来られ、その打合せがありました。

森國酒蔵ギャラリー
ちょっと難しい話のようですが、今、僕が北浜の古い使われてなかった倉庫にカフェとしてumieを開いたり、また森國酒蔵さんで計画している、森國酒蔵さんの敷地内にある、元つくだに工場であった古い民家をカフェ、ギャラリーにし、森國酒蔵さんの情報発信基地をつくろうとしていることが、たまたまリノベーションとか、コンバージョンにつながっているらしい。

そんな施設、場所をつくるということは、誰でも思うし、現に日本のいたるところで行なわれています。これも時代の流れの中で、自然に生まれて来たと思う。

一番の問題は、それらの施設、場所を活かし、続けていき、地域、社会とどう関わっていくかということになる。僕の場合でいくと、好きなデザインの仕事をしたいという想いが中心にあって、デザインというものを見てもらい、感じてもらう場所づくりのはじまりが北浜であり、umieであり、カフェというカタチなわけです。人、もの、コトの情報の発信、受信の基地として、umieがしてきたこと、今やろうとしていること、この中で僕らデザイナーは何を想い、感じ、表現しているのかをそのまま話そうと思っています。
今日の北浜
開かれた場所へ。この1週間、事務所に3日間泊り込みで、仕事、仕事、仕事・・・。
人、もの、コトが繋がっていく。そんな一日でした。

2007年03月03日

ふわふわ

ふわふわ
ふわふわです。
北浜の街を覆うような、大きなふわふわ雲です。
徹夜のあとの事務所から見る、ふわふわな雲は、まるで自然のアート、気持ちもふわふわになってくる。
デザインのためのデザイン、極み過ぎるすきのないデザイン。
最近、ケータイ電話、店舗、商業ビル、車、ファッション、料理・・・などなど、デザインを意識した、デザインという言葉を使ったものが流行っています。
僕もデザインに携わっている人間なので、それはそれでいい、と思っていますが、何か完成されすぎていると、つまらなく思ってしまうこの頃です。
全てではないが、次々と生産され、あっという間に消えていくそのものたち。ちょっと悲しさを感じてしまいます。デザインが消費されていく感じでイヤだ、と思う。

umieのいちご

umieで使用のいちご。
ちょっと不揃い、ちょっとピンがぶれている、ちょっとはずれている、このよっと隙があるものが僕は好き。
人もものも完成されていると、面白くない。これから先が楽しみになる位の時が、人もものも面白い。


umieのたまご

umieで使っているたまご。

umieで使っているたまご、いちごは農場直送です。デパートなどでは扱われない、不揃いのものたちです。
ちゃんとつくって、美味しいのに市場では価値がないものたち。いびつで、不揃いなものたちの方が、手づくりらしさ、美味しさ、元気に見えたりするのにね。

umieのインテリア、本、音楽たちも同じ仲間。
市場で眠っていたり、追い出されたものたちがたくさんあります。

何かこれいいね!というものを見つけ出していくのは楽しい。
今日の北浜は晴れ。サンポート高松は、フラワーフェスティバルで大賑わいです。
やっぱり大地のチカラにはかないません。


ふわふわ
人の気持ちをふわふわさせるデザインがしたい、と思う。

2007年03月01日

デザイナー

Macでお仕事
僕がサラリーマンデザイナーから本格的にプロとしてデザインの仕事を始めたのが27才。高松でデザイン事務所がポツポツでき始めた頃のはしりだった。
当時の僕は、右も左も分からず、ただデザインの難しさに、自分の才能のなさをなげいていたように思います。
徹夜、徹夜のくり返し、プロの道に入ったことを後悔したりもして、上手く出来ない自分に情けなくなり、泣いたこともある。
D.N.A 事務所
気がつけば、あれから25年という歳月が過ぎようとしています。思い返せば楽しいことばかりが残っていて、つらい時、悲しい時もあったが、喜びの方が多く記憶に残っています。プロになってからというもの、ほとんどの時間、カラダ、アタマは、デザインのことばかりです。まさに、身を削る仕事を体験してきた。アナログからデジタルへ、デザインの工程は変化し、業界の流れも変わってきた。そしてデザインの世界に入る人も変わってきた。
スタッフの寝顔
夜も明けようとする頃に、仮眠をとるスタッフたちを見ると、自分の若い頃と重なってしまいます。時代が変わろうと、デジタル化が進み、効率がさけばれようが、デザインの現場は何も変わっていない。
レイアウトの自動化は可能になったが、デザインの自動化はまだない。人の手。人の頭、人の感覚、感性を使うのがデザイナー。その人の変わりはいない。
自分の時間、カラダ、頭を削るのがデザイナー。そんなものと覚悟を決めるのは、誰もができない。それができる人がデザインという、ただひとつのものをつくれる、最高の喜びを得られるのかもしれない。

今日の北浜
今日の北浜は晴天。心地いい朝を迎えています。ガンバレ、デザイナーと叫びたい。

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