メイン

2010年01月11日

20歳の頃・・・

北浜
神戸のデザイン専門学校を卒業するも就職は無く兄の紹介で大阪の印刷会社にもぐりこんだのは20歳になった春、1975年、もう35年も前のことだ。当時は第一次オイルショックの尾を引きずって狂乱物価などと言う言葉が流行り、トイレットペーパーなどが店頭から消え、就職先もなかなか見つからなかったのを覚えている。初任給は6万4千円だったと思う。半年程で会社を辞めて高松に帰ってきてすぐ入った会社は家の近所にあった小さな広告代理店。先輩がふたり、切ったり、貼ったりする姿に憧れたものです。僕はデザインのデの字もわからず何も出来ない日々を過ごしていた。
商店街の全盛の頃か、ブティックや鞄屋などのデザインの他、商店街の催事、クリスマスや正月の飾りつけの手伝いなど夜を徹してしたのも懐かしい思い出。
仕事中に抜け出しては喫茶店と本屋と図書館の繰り返し、今思えばのたっぷり時間をもてあました、のどかでゆるやかないい時代だった。
デザイン生活35年、デザインとは何か?僕は今もまだもがきながら答えを探している。

水谷孝次さん

水谷孝次さん
昨日の情熱大陸はデザイナーでディレクターの水谷孝次さんが出演。ただ消費する商業主義のデザインへの虚しさと疑問、ようやくたどり着いた人生の目的。デザインとは人を幸せにすること、社会を幸せにすること、そして地球を幸せにすることだと言い切る水谷さんの情熱、思いに感動しました。What is MERRY for you? あなたにとってメリー(楽しいこと、幸せなとき、将来の夢など)とは何ですか?と世界中に笑顔とメッセージを投げかけ問いかけるMERRY PROJECTはとにかく凄い。こどもの森づくり、メリーファーミングプロジェクトなど、デザイナーだからこそできる社会への貢献だと思う。

水谷孝次さん
そんな水谷孝次さんの若者、後輩たちに贈る熱いメッセージが一冊の本なって出版されています。笑顔と勇気をくれる一冊です。

くるみの木

くるみの木

くるみの木
今日、奈良のくるみの木を主宰している香川県出身である石村由起子さんが、イラストレーターの鈴江さんと事務所にきてくれました。昨年みんなでくるみの木に行き、くるみの木のスタッフの方もumieに来たことがあると聞き、とても親しみを感じていたので、あまりの突然の来訪にびっくりしました。香川のこと、ものづくりのこと、デザインの話をたくさんしました。
昨日の情熱大陸のデザイナー水谷さん、そして今日の奈良のくるみの木の石村さんと僕と同年代の溢れんばかりの情熱に接し、頭をがつんとやられたような刺激を受けました。デザインでできることは無限、もっと情熱をもっと気持を・・・。

2010年01月07日

美味しいニュース

ガーリック侍シリーズ

ガーリック侍シリーズ
昨日の四国新聞に、こんぴら特産にんにくを使った新たな加工品として味噌と醤油を開発したニュースが掲載されました。「こんぴらアートな門前町活性化プロジェクト」の一環として開発されたものです。
こんぴら門前町は一生に一度はこんぴら参りといわれ、長く多くの人々に親しまれてきました。歌舞伎を始め最先端の芸術、食、娯楽、粋なおもてなしの文化が息づく門前町の魅力を再発見してもらうプロジェクト、こんぴら門前町めぐりHEART to KONPIRAもスタート。第一弾として歴代の歌舞伎絵看板めぐり&湯めぐりスタンプラリーなどお楽しみイベントも開催中です。1月29日にまで是非足を運んでみてください。
尚、ガーリック侍シリーズはにんにく味噌は山椒と青唐辛子を利かせて温かいご飯にもぴったりのおかず味噌として、醤油は肉料理の味を引き立てる濃い口です。この夏頃発売予定ですのでHPをチェックしてみてください。

ガーリック侍シリーズ
こんぴらにんにく味噌、醤油などガーリック侍シリーズのラベルデザインはこんぴらにんにくの特徴の強い風味をどう伝えるかがポイントでした。一直な快男児森の石松を現代風にクールにイラストで表現、その名も「ガーリック侍」としました。
今、各地域で採れる特産の加工品が注目されています。そこにはその土地ならではの歴史、風土、文化から生まれた理由、物語が隠されています。どこに視点を置くかがデザイナーの仕事だと思います。

HEART to KONPIRA

HEART to KONPIRA

HEART to KONPIRA

HEART to KONPIRA

HEART to KONPIRA

HEART to KONPIRA
新しい年がスタートして早くも一週間が経ちました。暗いニュースばかりが目に付く、不景気に負けない明るいニュース、素敵なデザインを届けたいと思うこの頃です。

2009年12月22日

アート×地場産業

今日は香川県旧県庁ホールにて全国に通用するより魅力のある商品作りをテーマにした講演会があり行って来ました。また来年7月から開催される瀬戸の島々を舞台にした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」に合わせた公認のデザイン県産品をデザイナーやアーティストと共同開発する企画の説明会がありました。

香川県庁
久しぶりに旧県庁1階のロビーへ、この庁舎の設計は建築界の巨匠、丹下健三さん。そして壁面には猪熊源一郎画伯の陶板作品「和敬清寂」、力強く、大胆な太陽と月が描かれている。そして木の長い椅子は剣持勇さん、スツールは丹下健三さんの作品です。
もう半世紀近く経つのにそのかたちの魅力は今も尚輝いている。まるで美術館にいるようです。普段の生活の中にさりげなくある芸術作品はいいですね。

香川県庁
僕の今日の目的は講演会、講師はグラフィックデザイナーの藤本誠さん、僕らの良き先輩です。いつも会えばデザインの話はよくするのだけれど講演を聞くのは初めて、1時間近く地場産業とデザインの関わりかた、モノからコトへなど分りやすく語ってくれました。今日のテーマは「地場産業に新しい花を咲かせよう」、新しい花はある日突然には咲かない、土を育て、種を植え、水をやり、やっと咲く、今日の話はそこからの話しなのだと思う。売れるモノから欲しくなるものへ育てていく生産者とデザイナーの深い信頼がなければならないと思っている。

umie

umie
今僕の事務所の仕事も今日のような地場産品のデザイン依頼が多くなっている。
ここでしかできない表現とは?その土地の文化や歴史、風土、何を残し、何を新しくするか、デザイナーの目線にかかっていると思う。

北浜

北浜
今年も残すところあとわずか、暗い影を落としている地方の経済状況が続いている。もっと明るいニュースをと願うこのごろ、こんなときこそデザインの力が必要なのだろうと思う。

2009年12月13日

作る楽しさ・・・

mt

mt

mt

mt

11月28日に行われたmtで飾ろう!親子で楽しむクリスマスmt×umie・kids X'mas work shopの当日の様子をスライドにしましたので、mtマスキングテープのホームページをご覧ください。
ワークショップの日、umieには元気いっぱいの子供たち30人以上が大集合!あっという間の2時間、子供たちの「つくる」ことへの集中力は想像を超えるものでした。ワークショップ後、多くのママやパパからまた開いて欲しい、楽しかったとの声やお礼のメールを頂き予想以上の反響に驚きと喜びを感じています。クリスマスプレゼントにDSをリクエストしていたのに、mtに変わってしまった子もいるようで、ほほえましい限りです。
マスキングテープは大人のものと思っていましたが子供たちのテープを貼ったり、ちぎったりする真剣な眼差しにマスキングテープの持つ魅力、作るという行為は子どもから大人まで、人間が持っている本能をかきたててくれるんだとあらためて思いました。そして出来上がったクリスマスオーナメントの数々はどれも子供たちの豊かな感性を感じさせてくれます。


mt
子供たちの作品はumie店内のクリスマスツリーのオーナメントとして飾られていますので、是非一度、ご覧ください。
umieがオープンして8年目が終わろうとしています。オープン当初は20歳頃だった人が、今では結婚して子どもさん連れで来てくれています。そんな姿を見るたびに年月の移り変わりの速さを思い、またこうして親子で来てくれている幸せを感じています。ひとりからふたり、そして家族でまた来てくれるなんて、カフェをやり続けてきて良かった、そしてこれからも続けていく僕達の励みになっています。

2009年12月08日

12月に思う

仕事にイベントにと相変わらず忙しくしているこの頃、気が付けばもう12月も8日、今年も後3週間あまりになったが「いい一年にしよう、最後まで走りぬこう」とみんなに言った。この一年のデザイン環境の変化は日本の経済と同じで出口の無い袋麹に陥ったような、答えの無い、未来が見えない状況だ。仕事の内容もいつのころからか、
変化しているのに気づく。大量生産から少数手作りへ、量から質へ。そしてエコへと向かっている。好不況に関係なく地球が叫んでいるんだと思っている。
大地の土や海の風や太陽の光、空気の大切さを教えてくれてると思ってる。

創樹

創樹

創樹

創樹
今年出会った仕事にオリーブ農園、「創樹」さんがある。盆栽の町国分寺でオリーブの木を育て観賞用の鉢を創っているとても素敵なオリーブ農園です。盆栽の剪定技術を活かして素敵なオリーブを全国に届けています。
そんな創樹さんが今年からはじめたオリーブの加工品、オリーブの新漬けづくり
事務所を兼ねた工場も出来ました。先日、お祝いにとサインをデザイン、取り付けに行ってきました。素材はアイアン錆び塗装、文字は切り抜いて浮かした。オリーブのイラストはエンボス塗装です。アイアンの錆び具合が程好く、いい感じに仕上がったと思います。作ってくれたのは仕事仲間でもあるマッキーことアイアン作家槙塚君。いつもイメージどおりに仕上げてくれるのは流石です。

創樹

創樹
創樹さんのホームページを作るにあたり、まずは農園に通って朝、昼、夕方と撮影、農園、オリーブの木、実、葉。土の掘り起こし、剪定、手摘み、作業風景、スタッフの方がた、そして若い園主とお父さん。何もかもが新鮮だった、みんななんて活き活きして働いているんだろう、そう感じた。そしてこの秋から観賞用オリーブから新たな加工品へと創樹さんの挑戦がはじまりました。

創樹

創樹  

創樹

創樹

創樹
今年初めてひとつひとつ手摘みし、収穫したオリーブの青い実をそのまま塩漬けした「塩蔵」ができました。
木箱に入った6袋入りギフトも用意しました。お歳暮にお土産に、出来立てのオリーブはいかがですか?塩加減も程好く、肉厚で美味しいです。ワインや日本酒、またおにぎりの具にと食べ方は自由です。ぜひ一度ご賞味ください。そして声を聞かせてください。お申し込みは「創樹」オンラインショップをご覧ください。

創樹
四国の農作物が元気です、瀬戸内の海の風、太陽の光をたっぷり浴びた果物、野菜たちは甘くて味があって美味しい。
僕の友人も農業をはじめた、サラリーマンからファーマーへと転身です。
作る楽しみと育てる喜び、そして美味しいの一言が何よりもうれしいという。
人の幸せに一番近い仕事かもしれない。
デザイナーもそうありたいと思った。

前の5件 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11