アート×地場産業
今日は香川県旧県庁ホールにて全国に通用するより魅力のある商品作りをテーマにした講演会があり行って来ました。また来年7月から開催される瀬戸の島々を舞台にした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」に合わせた公認のデザイン県産品をデザイナーやアーティストと共同開発する企画の説明会がありました。 |
久しぶりに旧県庁1階のロビーへ、この庁舎の設計は建築界の巨匠、丹下健三さん。そして壁面には猪熊源一郎画伯の陶板作品「和敬清寂」、力強く、大胆な太陽と月が描かれている。そして木の長い椅子は剣持勇さん、スツールは丹下健三さんの作品です。 もう半世紀近く経つのにそのかたちの魅力は今も尚輝いている。まるで美術館にいるようです。普段の生活の中にさりげなくある芸術作品はいいですね。 |
僕の今日の目的は講演会、講師はグラフィックデザイナーの藤本誠さん、僕らの良き先輩です。いつも会えばデザインの話はよくするのだけれど講演を聞くのは初めて、1時間近く地場産業とデザインの関わりかた、モノからコトへなど分りやすく語ってくれました。今日のテーマは「地場産業に新しい花を咲かせよう」、新しい花はある日突然には咲かない、土を育て、種を植え、水をやり、やっと咲く、今日の話はそこからの話しなのだと思う。売れるモノから欲しくなるものへ育てていく生産者とデザイナーの深い信頼がなければならないと思っている。 |
今僕の事務所の仕事も今日のような地場産品のデザイン依頼が多くなっている。 ここでしかできない表現とは?その土地の文化や歴史、風土、何を残し、何を新しくするか、デザイナーの目線にかかっていると思う。 |
今年も残すところあとわずか、暗い影を落としている地方の経済状況が続いている。もっと明るいニュースをと願うこのごろ、こんなときこそデザインの力が必要なのだろうと思う。 |