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2006年12月10日

ジャケ買い

Urb Urb
今ドキ美人は、お酒だって「ジャケ買い」。
30代のビューティーチャージマガジン「アーブ・Urb」の12月号に、森国酒造さんの日本酒が掲載されていたので、早速買ってきました。
今までのお酒のイメージを変えたユニークなラベルデザイン、おしゃれなデザインが人気だそうです。森国酒造さんの、島の自然・時間をモチーフにした4種類のラベルの他、八戸酒類、桝一市村酒造場さんの斬新なデザインの日本酒が載っています。
昨日のNHKの番組取材、若い読者向けの女性誌に、と森国酒造さんが今注目されている。日本酒といえば、酔っぱらったオヤジかウンチク好きの酒通、のイメージでしたがお酒もジャケ買いの時代になってきたようです。

僕の仕事場のある北浜は、小豆島行きフェリー乗り場のすぐ近く。フェリーで約1時間、高速艇だと約30分のところに小豆島はあります。新聞と缶コーヒー片手に行く穏やかな瀬戸内海、美しい島々を眺めながらの船旅はほどよい時間で、僕にとっては、日常から非日常への切替えの時間でもあります。

1年前、小豆島に別件で行った際、たまたま森国社長との出会いがあり、それが森国酒造さんとの仕事の始まりでした。森国酒造さんの、新しい日本酒のラベルのデザインに取りかかるにあたっては、小豆島の魅力とは何なのか?を考えるところから始めました。

小豆島の従来のイメージは、オリーブ・寒霞渓・佃煮・そうめん・醤油・二十四の瞳、といった地場産品が浮かぶ程度です。土産物売り場にも何回も足を運んでみたが、どれも買う、という行為にまでなかなかならない。心が動かされない訳です。
観光地も昔ながらのスポットで、新鮮味に欠けている。島に渡るたびに、高松に帰りたくなくなるほど、島にいる時間が好きになっていく。僕が感じたのは、小豆島は何もないのであり、その何もないのがいい、と思う。
何か新しいものを描くのではなく、何もない、をデザインすること。
砂浜に立って、目を閉じると聞こえてくるのは、波の音、風の音、行き交う船の音。目を開けるとまばゆい太陽の光、影、木もれ日…都会で味わえないときの流れを感じる、カラダ全身で自然を受け止めている感覚です。

梅の木 屋根
小豆島のゆったり感や、光、海、空、木々などの豊かな自然と、森国社長の地酒づくりへのこだわり、手作り、希少性。
都会の街のとあるマンション。そこには若い夫婦が暮らし、ダイニングテーブルにはオリーブオイルをたっぷりと使ったパスタ。そばにはグラスが2個、横には森国酒造の日本酒が並ぶ…
あたりまえのようにある普通の暮らしを思い描いてみる。 そんなライフスタイルを持つ人達に一瞬にして手に取ってもらえる、人の五感を刺激するラベルにしたいとデザインしました。
酒と肴
島を愛し、島の地酒を造る、森国社長の想いは熱い。
ジャケ買いをしてくれた人達をうならせる酒を造り続けて欲しいと思います。小豆島から全国へ。僕達のチャレンジは始まっています。

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コメント

偶然が偶然を生み、いつのまにか形になり必然を生んでいく、そこには自然に市場が生まれてる。そこのところがデザインの複雑さであり、面白いところだと思います。

格好からでも、なんでも、買ってくれて、好きになるものや!買われずに、うだうだ、言われても、言うといたらええ。ラベルデザインの世界を解ってくれる人に、好きになってもらうことで、広がっていきますよ。

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