売り方、流行り方、働き方。
ブログを初めて書いたのは2006年の3月、ちょうどその頃、事務所の移転を決意して、事務所となるビルの貸主にお願いして好きな空間へとリノベーションしていた頃だ。 海の見えるビルの5階、広すぎるほどの贅沢な空間に資料となる本を並べ、MACを置いた。打ち合わせテーブルは8人がゆったりと座れる大きなものにした。僕がこの場所を選んだのは快適な働きがいのある環境をつくることだった。 スタッフと食事を一緒にしたり、出かけたり、デザインの話をしたり、できるだけ同じ時間を共有してきた。 僕の仕事ぶりに共感してくれて集まったスタッフに、デザインという仕事の楽しさを伝えたかった。 あれから2年、お陰様でいい人たちに囲まれて、僕たちは今自分達に望まれた仕事をして毎日を忙しくさせてもらっている。 このことへの感謝の気持を忘れずにいたいと思う。何かをしてくれるという期待感を裏切らないことが、僕たちの価値なんだと思うのです。 売れる、流行る、は後先を考えなければお金を出せば買える時代になったかもしれない。それはそれでいいと思う、だけど僕たちはそうは思わない道を選んでいる。 一瞬の利益よりもその前にものの売り方、流行り方、コトの興し方を大事にしたいと思うからです。 そこに手間とか情熱といった人のエネルギーを注ぐことの大切さを思うからです。 |
昼からの撮影が終わり、近くの古くからあるだろうと思われる喫茶店で、珈琲を飲みながらなぜだかそんなことを考えてた。 自分の思う場所に近づいたとたん、足元がぐらつくいらだちを感じていたこの頃。数字のみで勝ち負けの基準にしない生き方、働き方。自分らしくありたいとわがままを貫く勇気、自分の道を信じるプライド。 こんな時はちょっと立ち止まる勇気が必要だと思った。 2006年3月、あれから2年、僕は今日もブログを書いている。 |