未来を描くこと
菜の花が咲き乱れ、桜の花が咲き誇り、蝶が舞っている。新しい季節の訪れを告げるには、十分すぎるいい天気。今日は朝から撮影、昼からはある打ち合わせに同行。店舗のリニューアルに伴うロゴ他、デザイン開発について話を伺った。 守り通した店名、ロゴは時代の変遷にほんろうされた跡が残されていた。店内は一時の華やかな時代の名残、私を越えて欲しいという次へ引き継ぐオーナーの決断に強い意志を感じた。店の名前を無くすことは断腸の思いだろうと察した。何十年という時間を紡いできた伝統を守り、次へ引き渡して更なる新しい伝統を作り上げていくこと、デザインは未来を描くことと僕は言った。 東京で見た銀座和光のリニューアル工事「遺す、と、興す。WAKO 2008」のコピーを思い出していた。資生堂パーラーしかり、新しさのなかに脈々と伝わる老舗の品格が確かに漂っていた。 |
この頃ネーミングから入る仕事が多くなってきた。新刊の雑誌を見れば、ネーミングのあり方が変わってきているのが分かる。 暮らすから暮らし方へ、働くから働き方へなどライフスタイルを描く雑誌に変わってきているのだろうと思う。ものもただ売るから、ものの売り方がその店の存在価値を決めていく時代になってきている。 |
空を飛ぶジェット機のように高く舞い上がるには強烈なエネルギーを要する。 今日のオーナーさんに届けたいコピーは「老舗はいつも新しい。」 |