« 遠い記憶 | メイン | デザインごころのある場所へ »

2007年07月03日

イメージの話

たとえばumieは僕の理想のデザインオフィースの姿を描いた場所です。業界といったいわゆる限られた中、広告会社、印刷会社から殆ど仕事の発注を請負い、一定の安定を得るという昔からの仕事の流れが普通でした。そのことに不満があったわけではなく、上から下へ落ちていく下請け的な仕事ではいつかは駄目になるそんな危機感があった。デザイナーが自ら門戸を開き、自分たちの考え、センスを見て感じてもらう開かれた場所、そこには様々な人たちが集まり、それぞれ打ち合わせをしている。その真ん中に僕らがいる。
お茶や食事も好きなときに飲んだり食べたりできて、好きなテーブルで仕事をする、いろんなものの境をなくして、ボーダレスな場所を作りたいと思いました。それは今でもumieに受け継がれています。
自分の憧れの世界を限りなくイメージしていくことが僕のデザインの素です。イメージした最高の世界をカタチにしていくには技術が必要です。素材、色、形などの知識、バランス感覚が必要です。なによりも限りなくイメージした世界に近づけていく忍耐力、努力、継続力が必要です。イメージにも質があって、そのイメージの質を高めていくことが技術、感性などすべてを高め問題をクリアしてくれるように思います。
MACで作業をしているDNAスタッフにいつも言ってることです。人間は自分が抱いていたイメージを超えたもの、コト、情報に接したときにわくわくしたり、どきどきしたり、感動します。
MACの中の限られたスペース、枠にとらわれてしまい、枠に上手に収めようとデザインが小さくなりがちです。たとえば美しいだけじゃ今は誰も感動してくれません、美しさプラス何かが必要な時代です。その何かを見つけ出して枠からはみ出すような思い切ったイメージ、発想を生み出して欲しいと思います。
このことは実は自分に言い聞かせてることです、新しいことに臆病になったり、しり込みしてしまう自分、人の評価を先に気にしたりする自分がいます。そんなときこそイメージの川を力のかぎり思い切り遠くへ飛んでみたいと思います。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://umie2.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/721

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)