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2007年01月16日

ファインダー

umieの本
umieには、何百冊もの本が並んでいます。インテリア、フード、ファッション、写真、建築、デザイン、web・・・80年代、90年代からの、あらゆるジャンルの本が並んでいる。これは、僕がデザインの仕事をする度に、増えていったものです。たまに、ページが抜けていたり、切ったあとがあるのは、そのためです。
D.N.Aの事務所には、デザイン、広告に関する専門書など、さらに何百冊かの本があります。今、まだまだ増え続けている。
1年間で使う本代に、自分でもびっくりした時もありました。今、僕がまだデザインの現場で、ディレクションなどという肩書きでやれているのは、資料の量のおかげだと思っています。
常に新しいものを求められ、これだけ情報量にあふれた時代になっても、やはり、自分の足で本屋に行き、自分の目でそのデザインの案件のヒントを探します。そして、それを自分のお金で買っていく。
そんなことを長年繰り返していると、自分の中にアイデアの素がストックされているのに気づいたりします。自分の中にアイデアの引き出しがいっぱいできたりします。さらに続けていると、自分なりの、ものを見るものさしのようなものが出来上がる。自分なりのものさし、ファインダーを持つことが、その人らしさでもあり、力量にもなっていく。
今朝、広告制作に関わっている青年にそんなことを話しました。フィーが安い、労働量に対しての対価が無い、クライアントが理解してくれない、などこんな事はあたり前で、このことを乗り越えていくのは、自分。自分を高めて、いい仕事をすることしか、道は開けないはず。
僕達は専門家を生業としているのだから、デザイナーならデザインを極めていくのが、道筋だと思う。その極め方のプロセスをおこたった人は、続かない世界。
今日、今、僕が言いたいのは、ちゃんと日々を積み重ねて、それをストックし続けて欲しい。気の遠くなるような極め方があるのに気づいて欲しい。僕の歳になったとき、現役でバリバリ広告を創っている君であって欲しい、と思います。
夜、あるディレクターが来られ、優れたデザイナーは、自分なりのファインダーをちゃんと持っているからね。と、朝の僕と青年の話の「答え」を出してくれました。

今日の北浜は、晴れのちくもりのち雨・・・
今日の北浜